表紙に「一流のエリートほど、なぜ、不機嫌にならないのか?」って書いてあります。
「一流のエリート」になんて会ったことないから、嘘か本当かわからない。
それに、「日本人=外国人よりも礼儀正しい」みたいな思い込みがあるので、外国で研究された礼儀に関する本が役に立つの?
そんな理由で、礼儀正しく、一礼してスルーしようと思ったんですが、あることに気がついちゃいまして。
「一流のエリートが、不機嫌にならない」ってことは、
「不機嫌にならなければ、一流のエリートになれるんじゃない?」
一流のエリートになるべく、読んでみることにしました。
本のタイトルは「think CIVILITY」
直訳で「礼節を考える」って感じですね。
なので内容も、礼節を考えてました。
「無礼だと、こんなに損をする」
「礼節のある人は成功しやすい」
「礼節のある経営者の実例」
「礼節によってなりたい人間になろう」
といった自己啓発の内容から始まって、
「自分の礼節のチェック」
「礼節のある人になるための3つの原則」
「礼節のあるメールの送り方」
などの、礼節のある人になるためのテクニック。
そして、
「礼節を高めるコーチングの技術」
「評価システムの改善方法」
「無礼や社員との向き合い方」
「無礼な人を採用しない方法」
といった、優れた会社、組織、チームを作る方法。
最後に、「無礼なひとから、身を守る方法」の説明。
って感じになってます。
著者は、Google、ピクサー、国際連合、世界銀行なおっで講演やコンサルティング活動をしてきたそうです。
そのため、本の内容も、科学的根拠がしっかりあるもの、実験・検証をしたもの、コンサルティングの実体験などが元になってました。
数字を使った説明も多く、個人の感想は少ないので、納得しやすいと思います。
わたしの気づきになった部分は、
- 無礼な人がいると、ストレス、病気のリスクが高まり、コストが増える
- 無礼なことをされると、無意識に能力が下がる。 意志力では抗えない。
- 無礼は伝染する。そして、礼節も伝染する。
- 礼節のある人は成功する。 給与も多い。
- 無礼なのに成功できた人に礼節があれば、もっと大きな成功していただろう。
- 礼節のある人になる3つの方法「笑う(思い出し笑いでもいい)」「相手を尊重する」「話を聞く(話す1:聞く2)」
- 与える人はメリットが多い。 与えるものは情報的リソース(専門知識)、社会的リソース(人の紹介など)。 与えてはいけないのは個人的リソース(時間やエネルギー)
- 他人が礼節がある行動をしたら褒める。自分が礼節ある行動をできたら教えてもらう。
という感じです。
他には
- 「食う・寝る・動く・瞑想」で無礼な人に負けない自分を作る
- 「性別、人種、宗教」での無意識な偏見をやめる
- 文化の違いから、無礼になっていることもある
- 「無礼な人を入れない」ための、面接での質問方法。
などがありました。
人によっては、とても役に立つと思います。
最後まで読んで、
たしかに「礼節を極めれば、一流のエリートになれる」かもしれないと思いました。
しかし、礼節を極めるのはとても難しそう。
幼い頃から、染み付いたものがありますからね。
ほどほどに礼節を身につけ、それを職場やチームのみんなに感染させていくってのが、一般人の効率的な使い方でしょうね。
サラリーマン、会社経営者、なにかしらのチームのコーチ、いろんな人たちに役立つと思います。
が、わたしは本書では一切ふれられていない人たちにこそ、オススメしたいです。
それは、「子育てをしている人」です。
子供には無限の可能性があります。
親が礼節を意識して、家庭を礼節あるものにして、子供に感染させていく。
そうやって育てられた子どもこそ、一流のエリートになるんだと思います。
あと、イジメられている(無礼な対応をされている)と捉えれば、礼節を身につけた子どもが増える。礼節を理解した大人が増えることも、大切かなと思いました。
数年後、「礼節を重んじる日本人の成功法則」や「礼節のある子どもに育てる方法」、「一流エリートの育て方」といった育児書が大量に発売されそう。
本書が源流になると思うので、将来ドヤ顔をするためにも、本書を読んでおくといいかも。
Think CIVILITY 「礼儀正しさ」こそ最強の生存戦略である
- 作者: クリスティーン・ポラス
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2019/06/21
- メディア: Kindle版
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追伸
ツイッター(@ketsuakira)でも読書感想をつぶやいています。
ご覧いただけると嬉しいです。
最後まで読んでくださって、ありがとうございました。